Office Arganza

A Diary

2023-07-06 18:49:00

雷は神鳴り

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印象的だった7月1日の真夜中の雷。雷鳴と稲光に、寝ながらも「そう言えばどうして雷って起きるのだろう」と考えていて。。翌日、そんなことはすっかり忘れて何気なくNHKオンデマンドに入ると、6月23日に放送されたばかりの『知られざる雷 破壊と再生 その全貌に迫る』という特番のサムネイルを発見。さっそく見てみた。

Storm Chaser(嵐を追う者)と呼ばれる二人のアメリカ人男性。コンビを組んで、雷雲を追って、それを撮影。研究機関などに?その画像や動画を提供することで生計を立てる、プロフェッショナル。稲妻だけではなく、その遥か上空、大気圏で起こっているTLE(Transient Luminous Events)という現象をも撮影する。ブルー〜マゼンタ、さらに赤まで、グラデーションの広がりを見せる壮大な発光現象。

 

そう、肝心な「どうして雷が発生するのか」については、雷研究の第一人者、ドワイア博士いわく「まだ解明されていない」と冒頭で。けれどこの番組を見終わった頃には「解明されつつあるようだ」と分かった。実験結果なども提示されているようで、それが学界に認められ、さらに明確に実証され、定説になっていくという段階が「まだ」という感じ。

雷(カミナリ)は、やはり「神鳴り」だと改めて感じ入った。

原始惑星系円盤、という、太陽系にまだ太陽しか無かった段階で、周囲のチリが太陽の重力によりその周りを周回し始めて、チリ同士が摩擦して熱・電気が生まれて、ある意味これが雷のような現象となり、無重力空間で1500度以上の熱で溶けたチリが急激に冷えると、チリの塊(=コンドリュール)が丸く、球体になるという。地球のような惑星もそうやって出来たと考えられているとか。つまり、雷は地球の誕生そのものに、関わっている、ということ。

 

この話は、インド哲学におけるパンチャマハブータ、五大元素の発生を思い出させた。

ビッグバン(創造主の覚醒)→ アカシャ(第五元素・空)

→震え(風)

→摩擦による熱(光・火の元素)

→冷えて水になる

→水でチリなどが固まり土になる(物質が出来る)

地球そのものも、このようなプロセスで形成された。インド哲学の宇宙創生神話の言うとおりだ。

 

さらに、地球上の生命の誕生にも雷が関わっているのだとか。

大気中に8%含まれている窒素は、植物の成長に欠かせない。けれど、分子と分子がくっつく性質があり、くっついて固まった窒素の分子は水に溶けない。そこに、雷が関与することで、分子同士が結合せずに切り離され、水に溶けて、植物の成長を助ける。ある実験によれば収穫が倍増するとか。日本で古来「稲を実らせるから」=イナヅマ(稲の恋人?)と呼ばれて来たこともそこに関係する。雷がたくさんあった年は稲が多く実ると、古代の人は知っていた。

番組後半では、フルグライト(雷管石)が紹介されていた。フルグライトを専門に研究しているアメリカのペイセック博士は、世界中のフルグライト標本を保有していて、とても綺麗な白や、ブルーのメノウのようなフルグライトも有った。フロリダの白い砂山からは、無数に出てくるそうで、白くてキラキラ・・「ああ、欲しい」と思いながら。笑

 

巨大なものだと、木の根っこが大きく広がるような形状でフルグライトは形成される。砂岩や砂に落雷があり熱で溶けてガラス化した部分を解析すると、地表には存在しないシュライバーサイトという鉄とリンの化合物が発見された。リンは生命誕生に欠かせない元素と言われているが、地球で生命が誕生した38億年前、太陽系のチリはもう落ち着いて隕石の数はだいぶ減少していた。シミュレーションすると、現在の10倍以上の雷がその頃、発生していたと考えられ、隕石ではなく雷が、38億年前の生命の発生を助けていた可能性が高い、と。

フルグライトに含まれるリンは水に溶けやすく、落雷によりフルグライトが形成され、雨があたってリンが流れ出し、海の成分となって、生命誕生が成されたのではないかという話。ここでも、火(雷)から水、そして生命(物質=土)の誕生というプロセスが見える。

 

地球のような物質惑星の誕生そのものに、雷(と同様の宇宙でのプラズマ現象)が関わっていた。そして、地球での生命誕生には、むしろ欠かせない役割を担ったかもしれない。そして雷によって水の中の分子に変化が起こり、植物の成長が活性される、ということは分かった。では、なぜ雷は生まれるのか?の最初の問い。。。

宇宙の彼方から、地球には常に「宇宙線」という、惑星の爆発・誕生などで起こったエネルギーが到来しているという。そこに、雷を起こしやすい形態・性質の雲が大気に在ると、雲の中の氷が宇宙線により「電子なだれ」という現象を起こし、電流が発生し、地表へ。今度はその電流が地表から跳ね返る(?)と、雲の中で稲光が生まれる。そんな話だった・・(一度さらっと見ただけなので、違っていたらsorry)

 

宇宙で起こること全てが、偶然などではない、ということは分かっていても、改めて凄いなと思う。

Storm Chaser のお二人が「自然界の厳しさに向き合う」人の顔、人相で。「神聖な撮影だ」と語っていた。畏怖心と、純粋な情熱。カミナリ学者の方々も。

日々の仕事は人生の多くの時間を費やす。毎日触れているもの、そこへの意識の持ちようで、自分自身の思考や視点も変わっていく。畏怖心と純粋な情熱を持ち続けられるような仕事は、その人にとっての天職、天命なのだろうなと思った。

 

Love and Grace